近年、少子化の進行に伴い子どもの絶対数が減少し、その分家庭あたりの教育費の支出が増加の傾向にあります。つまり、「子どもひとり当たりにかける教育費」が上昇しており少子化という通常のマーケットにとっては不利な状況が、学習塾業界においては有利に働いているといえます。
「シックスポケット」という言葉が一時期もてはやされました。少子化の進行を背景に、 ひとりの子どもが父母(2名)と祖父母(4名)の財布(経済的支出)を独占できる現象をさしますが、教育費についても同じことがいえます。最近では、父母の兄弟も合せた「テンポケット」との言葉もいわれるようです。
この数年で大学は実質的な全入時代を迎えています。そのため、大学の格差は今以上に広 がり、予備校に通ったり浪人してでも難関大学に入ろうとする人が増加しています。そのような状況下において、進学ニーズが高まっていくことが予想され、ますます学習塾の存 在が重要視される時代になるといえるでしょう。
2006年3月28日付けの日本経済新聞に掲載された『二〇〇五年度学習塾業界連結業績見通し』によれば、業界の公開企業19社のうち、16社が増収、11社が最高益を更新しました。京進や早稲田アカデミー、東京個別指導学院など、多くの企業が前年度対比で130~140%台の増収を記録しています。
全国には約5万の学習塾があるといわれていますが、そのうちの70%は個人事業としての経営であり、高い競争力をもつ塾が勝ち残ると言われています。事実、大手学習塾はM&Aなどの手法を駆使し、積極的な拡大戦略をとりはじめています。 個別指導塾の伸びが市場拡大を牽引する一方で、集団指導塾においては学習指導要領改訂により発生した一定程度の補習需要に支えられ、全体としては堅調に推移しています。 個別指導塾の学習サービスにおいては、映像配信講座と個別指導を組み合わせた学習サービスや、 難関校の進学に特化した受験特化型サービスが増加するなど、事業者間における競合が激しくなっています。
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